中越地震から10年。
そんな区切りの年、2014年も間近に迫る、
2013年12月14日(土)、長岡市出身・五藤利弘監督による、
栃尾を舞台にした映画『ゆめのかよいじ』が、
東京・渋谷にて公開されます。◆『ゆめのかよいじ』公式HP◆
http://yumenokayoiji.jp/
映画『ゆめのかよいじ』は、大野安之の人気コミックの実写映画化です。
2人の少女の成長と、ファンタジックなラブストーリー。
栃尾の美しい風景とともに、中越地震をモチーフにしています。
◇◇◇
この映画を撮影した五藤監督は、新潟県長岡市出身。
テレビや映像作品の企画・脚本・演出、映画監督で、
---どうして『ゆめのかよいじ』を映画化しようと思われたのですか?
実は、前作『モノクロームの少女』を撮影するより前に、
『ゆめのかよいじ』の企画があったんです。
でも、予算の関係で『ゆめの・・・』ではなくて、
『モノクロームの少女』を撮影しました。
企画自体は2004年からスタートしていたので、
もう、10年前ですね。
---10年越し!
主にテレビの企画・脚本・演出を主軸に活躍する五藤監督。
どうして、長岡・栃尾を舞台にした映画を撮ろうと思われたのでしょうか?
きっかけは、中越地震。
故郷が被害を受けて「自分にできることはなんだろう」と考えたんです。
自分は映像に携わってきたので、映像として記録することだなと。
それで、映画を作ろうと思いました。
しかし、映像の仕事をしていたといっても、
自分でお金を集めて、自分の作りたいものを曲げずに作る、
その共感者を探すというのは、初めての経験で、
なかなか難しいこともありました。
決まりかけていたスポンサーのお話が
流れてしまったこともありましたが、最終的には、
元栃尾市長さんが「このまちが映画になるんだったら!」と
音頭をとってくださって、地元のたくさんの方々に応援して
いただいて、実現したのが『モノクロームの少女』。
“自分たちの地元でも映画が撮れるんだ!”
“こんなに良いところだったんだ~!”
そんな風に、地元の方々に喜んでいただける作品になりました。
その後、『モノクロームの少女』を観て下さった茨城の方に
「うちの地元でも映画を撮りたい」と、お声掛けいただいて作ったのが
『花蓮~かれん~』(2014年公開予定)。
茨城県の土浦や霞ケ浦周辺を舞台にした作品です。
ここで、今の助監督である川畑さんとも出会いました。
地元が映画になるって、嬉しいじゃないですか。
そんな地元の方の応援や気持ちがあって、
じゃあ2本目も、ということで、
『ゆめのかよいじ』につながっていったんです。
店頭で、栃尾の「あぶらげんしんくん」と
扇澤プロデューサーと一緒に、PR!
---今作では、予算面はどうやってクリアしたのでしょうか?
いや、実は・・・
予算は予定の3分の1くらいしかなかったんです。笑
でも、メインキャストがすごく良くて。
プロデューサーが「今しかないよ!」と言ってくれて、
予算面をクリアする前に撮り始めました。
その後、東日本大震災があり、
どうしても仕上げや宣伝費が足りなくなって・・・。
『モノクロームの少女』からずっと支えて下さって来た
東京栃尾郷人会会長さんにご協賛いただき、
最小限コストで公開にこぎつけました。
あぶらげんしんくんも応援しています!
---ところで、監督が映像のお仕事を志したきっかけは?
子供の頃から映画をつくりたかったんです。
大学で東京に進学しました。普通大学だったんですが、
自主映画などを制作していて、アルバイトで映画制作現場に入りました。
大学で東京に進学しました。普通大学だったんですが、
自主映画などを制作していて、アルバイトで映画制作現場に入りました。
ホースを持って雨を降らせたり、崖くずれのシーンで石を転がしたり・・・
当時の自分は、これは遠回りだな、って思ってしまったんです。
それで、自分は脚本から映画に関わりたいと思って、
シナリオスクールに通い始めたのが大学4年の時。
そこでの人脈でお仕事をいただくようになり、フリーランスで約20年。
実家は農家で、親からは「5年やってダメだったら帰ってこい」と
言われていました。その期間を延ばすために、なんでもいいから
がむしゃらに仕事をして、現在にいたります。
映画の話をする時の、真剣なまなざし。
---故郷・長岡について思うこと
若いころはそうでもなかったんですが、
祖母の他界、母の他界が続いた時期があって、
家族や、故郷について考えるようになりました。
その後、2004年に中越地震があって、
地元を舞台にした映画作りに踏み出して・・・
どうあっても、故郷は故郷。
だんだん、自分のルーツというか、考えるようになってきました。
撮影の中で、地元の中でとても良い場所を見つけました。
栃尾のとある川にかかっている橋なんですが、
長岡の中で自分が一番好きな場所です。
映画にも何度も出てきているので、ぜひ探してみてください。
◆◆◆
穏やかな口調で、優しく、丁寧に語る五藤監督。
そんな監督の温かさが、作品にもにじみ出て、
世界観を作っているのかもしれないな、と思いました。
お忙しい中、貴重なお話ありがとうございました。
◆◆◆
最後に・・・・
一緒にPRに来てくださっていた、
栃尾の油揚げの “豆撰” 取締役 多田さんから、
熱いメッセージをお預かりしました。
「わたし、もう3回見ちゃった!!
監督の映像は特別に編集していただいて、
うちのお店でも流しているんだけど、本当に綺麗!
自分の故郷が映画になるってやっぱり嬉しいもの。
『ゆめのかよいじ』は、恋のお話なんだけど、
中越地震も出てきて・・・
も~、ぜひ見てほしいです!!!!」
『ゆめのかよいじ』は2013年12月14日(土)~
ヒューマントラストシネマ渋谷で公開スタート!
全国でも順次ロードショー予定。最新情報は、
facebookからどうぞ!
私も公開を楽しみにしているうちのひとり。
栃尾出身ならずとも、要チェックです。
公開を楽しみにいています!!!