2014年6月23日月曜日

“童画のまち 湯沢”パリへ!~『越後湯沢童画作品展』@ネスパス

湯沢町といえば、どんなところ?

新幹線からのアクセスも良く、
冬には多くのスキー客が訪れる、
ウィンタースポーツのメッカ。
上越新幹線も、冬場は 越後湯沢~東京 で
いきなり混みあいますね(^^;)笑


そんな湯沢町ですが、実は、
『文化の香り高いまち』という
町民憲章があります。


川端康成の「雪国」の一説、
“トンネルを抜けると、雪国だった”
という言葉は、湯沢町のこと。

言われてみると、たしかに、
文化の香りがするかも!

さらに湯沢町は、『童画のまち』でもあるって、
みなさんご存知でしたでしょうか?

なんと今年は、フランス・パリでも展覧会が開催され(!)、
期間中、フランスを訪れていた安倍総理も、
童画展をご覧になったそうです。



ネスパスでも、2014年6月に凱旋展を開催。

ご来館者のみなさまも、
「ほっこりするね~」「なんだかなつかしいね~」と、
楽しんでいらっしゃいました♪

 



しかし、どうしてパリで?
どうして、湯沢は「童画のまち」?
色々気になるので、湯沢町公民館長の
岩崎館長に、お話を伺ってきました!


※「童画」とは、純粋素朴の童心を基調とした、
絵画性、文学性、叙情、物語性と渾然一体となった、
子どものための絵画のジャンルをさします。



---どうして湯沢町は「童画のまち」?


日本童画の父、故 川上四郎氏(長岡出身)が
晩年を過ごしたのが、実は、湯沢町。

このことがきっかけで、湯沢町は
「童画のまち」としてまちづくりを推進しています。

そして平成5年、公民館の職員(湯沢町教育員会)から、
川上四郎氏のことをもっと世に出そう、と、
声を上げたのをきっかけに、“川上四郎原画展示会”が、
湯沢町公民館で開催されました。

この取り組みが、平成8年に開催された
「第一回 越後湯沢 全国童画展」のはじまり。

童画展では、一般公募の童画作品コンテスト優秀作品の発表、
川上四郎氏の童画作品の展示の場として、
「越後湯沢 全国童画展」は、湯沢町に根付いてゆきました。

なんと、来年、平成27年度には20周年を迎えるのだとか!





---どうして、パリで展示会を?

(岩崎館長)
「『越後湯沢 全国童画展』の第一回目から、
 審査委員長をつとめてくださっている、
 長岡造形大学・理事長の豊口 協 先生。

 そして、豊口先生の大学の後輩で、
 1年の3分の1はパリで過ごす、
 ジャーナリストの竹原あき子さん。

 このおふたりのお力がなければ、
 パリでの展示会はありませんでした。

 豊口先生には、
 『湯沢の童画は宝だから、もっと外にPRしていかなきゃ!』
 と、ずっと言っていただいていたんです。

 豊口先生から竹原さんをご紹介していただいたのをきっかけに、
 普通では考えられないほどトントン拍子で、
 パリでの展示会の段取りが進み、開催することができました。

 予算もない中、役場の職員が、展示会用ムービーを自作したり、
 翻訳や手続きの関係は、竹原さんがかなりバックアップしてくださって。
 ほんとうに、色んな方のご理解、強力なご協力があって、
 開催することができました。

 『湯沢の童画』がもっと浸透するように、
 たくさんの方に見ていただければと思います。」




---童画の魅力って何ですか?


「童画の魅力は、なんといっても
 “なつかしさ”だと思います。

 なつかしい日本の風景、叙情が、童画からは
 伝わってきます。
 私は実際にパリの展覧会には行っていませんが、
 パリでも、「フランスにはない作風で心を打たれた」と
 言っていただき、好評だったと聞いています。

 湯沢以外の方にも「なんだか懐かしいね~」と
 喜んでいただけますし、湯沢の人間としては、
 やっぱり湯沢らしさのある風景がある童画は、
 嬉しくなりますね。

 どれも素敵ですが、やっぱり、イチオシの作品は「つらら」。
 これは、川上さんの自宅の窓から見える風景。

 今は、そのおうちはなくなってしまいましたが、
 実際に見えた風景をイメージして描いた風景、
 実際の風景とは違っているといいますから、
 それも面白いですね。

 実は、川上さんも作品の中にいらっしゃるんですよ。
 ほら、手前で絵を描いている人・・・」
 



---童画を通じた様々な出会い。


(岩崎館長)
「また、パリでの展覧会には、これまでコンテストに
 応募してくださった方々もいらっしゃって。

 コンテスト応募者の中には、
 プロの作家になられた方もいらっしゃいますし、
 様々な人生があります。
 母娘でパリの展覧会に訪れてくださった方は、

 『この絵は、私たちの父が描いたんです。
  父は昨年、他界してしまったのですが、
  パリで展覧会を開催するのが、
  父の夢だったんです。』
 
 私、もらい泣きしちゃいました。笑

 これまで18回コンテストを開催して、
 5645点の応募がありました。
 現在、湯沢町で保有する童画は、640点ほど。
 すごい宝ですよね。

 これらの財産を活用して、
 町内のホテルや病院、駅、公共施設などで、
 「まちなか美術館」として、展示を行っています。

 来年、20周年を迎えるとはいえ、認知度に関しては、
 まだまだ充分とはいえないのが正直なところ。
 これからですね。」 

スタッフのみなさん、お疲れ様でした☆


 
☆今後の展示会情報☆
 

凱旋展は、今後は新潟でも開催されますよ~☆


■湯沢町公民館    2014年7月1日~7月13日
http://www.town.yuzawa.niigata.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=1125

■新潟ふるさと村  2014年11月上旬頃(予定)
http://furusatomura.pref.niigata.jp/


ネスパス館内にも、川上四郎氏の作品(レプリカ)が
飾られることが決定!(設置場所は現在調整中・・・)

2FのUターンセンターにも、川上四郎氏作「えんそく」の
レプリカが飾られることになりました。
きっと、訪れる求職者の方や相談者のみなさんのこころを、
優しく包んでくれるはず。



凱旋展で、ネスパスで。
ぜひ、童画の世界に触れて、
ほっこり気分をお持ち帰りください(^^)