映画『飛べ!ダコタ』リターンズ&「島映画祭~The movie made on the island」キックオフ!!
が開催されました。
<「島映画祭~The movie made on the island」とは?>
日本は島国。自分たちが育まれた「島」が織りなす「歴史・文化・自然」。そこで撮影された「島映画」。そこに住んでいる人たちですら、忘れかけている「島空気」。
忘れかけた、ごく当たり前の空間が・・・「島」にある。
「島映画」・・・そこに日本人の原風景が・・・まだ残っている。
日本の島々に存在するフィルム・コミッションが製作支援した地域映画を『島映画』としてカテゴライズし、その作品を各 FC が持ち寄り上映する『島映画上映会』を各地で開催。それぞれの歴史・文化・自然が、映画を通して相互交流する事により、文化・産業両面での地域発信を行う。
[主催:ジャパン・フィルムコミッション(JFC)・JFC企画委員会]
http://www.japanfc.org/index.php
今回は、キックオフイベントとして、佐渡を舞台にした映画「飛べダコタ」&熊本県天草市を舞台にした映画「女たちの都 ワッゲンオッゲン」、2つの島を題材にした映画2本の上映と、関係者らによるトークショーを開催。お客様との距離も近く、アットホームながら、制作の思いや映画のチカラ、様々な立場から見た「日本の原風景」とは何か?を考えさせられるイベントとなりました。
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〇映画「飛べダコタ」
http://www.tobedakota.com/
---監督 油谷 誠至さん
「ダコタの最大の支援者は、佐渡の人たち。
「絶対この映画を作ろう!」という佐渡の人たちの
気持ちに、スタッフが支えられて、
挫折を繰り返しながらも完成した映画です。
エキストラ協力の力もすごかった。
普通、雪の上を素足で歩かせたら、
1回は来てくれても2回目は来てくれない。
でも、来てくれるんですよね。
島ならではのあたたかいものを感じました。
日本の大都市はインターナショナルになってきていて、
それで没個性化していると私も感じます。
地方に行くと、より濃い日本・・・
人間関係が色濃く残っています。
個人的なテーマとして、日本人というものを捉え、
映画にしたいと思っています。
日本の良さを「掘り起こす」のでなく、
『そこにある』日本独自の魅力を、捉えたい。
日本は島国。
島を題材にした映画はいくらでも題材があると思っています。
中央からでなく、島から「日本ってなんだろうな」って
考えることもできるのでは。」
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〇映画「女たちの都 ワッゲンオッゲン」
http://jaijai-movie.com/
---プロデューサー 小泉 朋さん
「島って、よそ者を受け入れない、って言われがちだけど、
私は島の人たちって、通る人通る人にご飯を食べさせてるイメージ。笑
まちの人たちと一緒になって、その人たちのごはんを食べて、
そこの人たちが誰よりも喜んでくれて・・・
クセになるというか・・・
悪くないなって、作ってよかったなって思える経験をして、
また作ることができたらな、と思っています。
「ワッゲンオッゲン」はローマでも上映させていただいたんですが、
日本人とツボは違えど、 「前向きになれた」とか涙を流してもらったとか、
最後の感想は日本人と同じところもあって。
世界でも、島に共通するものがあるのかなと思うし、
国内外の「島」に向けて、広げていけたらとも思っています。」
---企画 福田 智穂 さん
「島や地域に根差した“単館系映画館”があるから、
私たちの映画は上映できるんです。
今日はいっぱい人が入ったよ~、6人もいたよ!
なんてこともあるけれど、
“単館系映画館”があるからこそ、なんです。
そういった、地域の小さな映画館も、大切にしていきたい。」
◆
また、「農業実験レストラン・六本木農園」や「International TERAKOYAを通して、佐渡や新潟への旅行ツアーや、様々なイベント、ワークショップを企画・運営している、国際ビジネス開発ディレクターのジャスティン・ポッツさんも、ゲストとして登場!
---国際ビジネス開発ディレクター ジャスティン・ポッツ さん
http://www.umari.jp/member/justin/
「私自身、何度も佐渡に行っているんですが、
佐渡での体験ツアーをしたときに、
ダコタのラストシーンのような
(お別れの時、港にたくさんの島民が集まり、別れを惜しむ。)
経験をしたことがあります。
だから、ダコタを見て、佐渡だなあ、と思いました。
佐渡の魅力は、言葉で表現するのは難しい。
映画、映像ならではの力で、観光だとか自然だとか、
そういうものの背景にある、
人間のレベルで伝わるところがありました。
海外に向けて日本を紹介する時に、特に忘れがちに
なってしまうのが、そのモノの魅力だけでなく、
背景にあるストーリーを伝えていくこと。
これがすごく大切です。
また、佐渡は島流しという歴史もあり、
島なんだけど、外から来た人が多くて、
外からの目が多いのも特徴だと感じます。
また、日本の大都市はすごくインターナショナルなんだけど、
実は、東京より地方・地域の方が、
旅行者にとっては溶け込みやすかったりもします。」
◆
ダコタの書籍(ノベライズ版)「飛べ!ダコタ 銀翼の渡り鳥」
著者 石坂さんの見た佐渡とダコタ。
---作家 石坂 智惠美 さん
http://blogs.yahoo.co.jp/chemmy_wtb
「この映画を撮る前、すでに2~3人の研究者が
ダコタについて研究されていました。
撮影にも立ち会ったのですが、
映画を通じて島民が団結したことも、映画制作の
たまものだと感じました。」
ちなみに石坂さん、現在は良寛さんについての書籍も準備中なんだとか。
こちらも楽しみです(^^)!!
◆
最後に、今回のイベントのコーディネーターを務められた、
島映画祭副委員長であり、新潟県フィルム・コミッション協議会の
田中克典さん。
---新潟県フィルム・コミッション協議会 田中克典さん
http://www.loca-niigata.net/
「最近、ダコタがもし他の場所に不時着していたら?
と考えるんです。
大阪や東京、新潟でも市内や柏崎などに着いていたら、
きっと違う結末があったのでは。
でも、天草や沖縄だったら、佐渡と同じだったのでは?
とも思う。
島ならではの強い結束力、島のちからって言うのかな。
天草の映画はむしろラテンの国々で
共感される(女が強いという意味で)と思うし、
海外にもたくさんの島があるので、
ゆくゆくは海外でも「島映画祭」を展開したいし、
海外の「島映画」も日本で上映できたら。
ダコタに関して言うと、いい意味で、島のみんなが
映画を心配してくれた。身体を張って応援してくれた。
島の人が、映画を一番喜んでくれたのが、一番良かった。
イキイキした部分の掘り起こしというか・・・
ここにも、意義があったと思う。」
◆◆◆
映画制作と、地域づくり。
自分のまちが映画になれるんだ!
この経験を通じて得られるものは、
その土地に住んでいる方々にとっては、
完成した映画以上に、大きな財産になるのかもしれません。
「島映画祭」、次回は熊本県天草市で開催されます。
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<第一回 島映画祭@天草島>
http://www.t-island.jp/p/event/detail/1122
日時:2014年3月8日(土)12:30~19:00
会場:天草宝島国際交流ポルト3Fホール
料金:入場無料
内容:映画3本上映、トークショー(予定)
〇「女たちの都~ワッゲンオッゲン~」熊本・天草
〇「飛べ!ダコタ」新潟・佐渡
〇「ハイサイゾンビ」沖縄・コザ
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「島」から「日本ってなんだろう?」と考える。
きっと、そんな機会になると思います。
何より映画が面白い!
どうぞお楽しみに!